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染付酒盃

 豊増一雄さんは日本磁器のふるさと有田に工房を構えている。有田の磁器といえば柿右衛門様式や鍋島焼を想い浮かべるが、実はもっと懐が深い。
 柿右衛門や鍋島は御用窯系で、お殿様が使う器なので最高級の素材と設備を使ってつくられる。やきものとしては最高峰の位置づけで、だから一般にぴかぴかしたイメージが伴う。いっぽう、豊増さんが取り組む磁器は所謂初期伊万里系で、まだ技術として完成する前の発展途上のときに焼かれた白磁をイメージしている。だから、白磁の白は少しくすんで青みがかって、青絵の青も心もとない。この侘びた加減が何ともしぶく、ぴかぴかした白磁とは対極の魅力を放っている。作品は、すっきりと上に花開くような造形で、淡い青絵と釉が口から流れているのがアクセントとなっている。焼成による高台の火色もいい。

染付酒盃

商品番号 gd399
販売価格 ¥ 19,800 税込
送料個別 ¥ 810
販売を終了しました。